■【児童虐待】食事抜き3カ月、15歳昏睡(毎日新聞)■
毎日新聞に中学3年生の男の子に対する「虐待」の悲惨な事件が書かれていました。
毎日新聞(1月25日):「寝ている」と教師の面会を拒否 中3虐待、対応に遅れ
毎日新聞(1月26日):食事抜き3カ月、15歳昏睡 父らを殺人未遂容疑で逮捕
(引用)私には、児童相談所のコメントが自分達の意向だけを伝えて身を守るための「言い訳」にしか聞こえません。この家庭の隣人は虐待と思われる「子どもの悲鳴」「叩きつけるような物音」が怖くなりそれが原因で引っ越したそうです。私も昔、アパートに住んでいたことがありますが引越しまですると言うのは、よっぽど日常的に虐待がひどかったことが容易に推測できます。
捜査1課の調べでは、両容疑者は長男を殴るけるなどして自宅マンションの6畳間に閉じこめ、昨年8月ごろから約3カ月間にわたり、ほとんど食事を与えずに衰弱死させようとした疑い。府警は、長男が死亡するかもしれないという認識を持ちながら両容疑者が虐待を続けたと判断し、未必の殺意による殺人未遂容疑を適用した。岸和田子ども家庭センターの中塚恒子所長は「事件を未然に防げなかったことを反省し、事態を重く受け止めています。虐待を疑わなければならないのに、『元気に出歩いている』という(川口容疑者の)話を信じ込んでしまいました」と話している。 (毎日新聞)
私が昔アパートに住んでいた時、下の階の部屋から「悲鳴」「ガラスの割れる音」が聞こえたことがありました。その時私は「110番通報」してしばらくしてからパトカーが来ました。その後どうなったか詳しくは知りませんが少なくとも最悪の事態はなかったようです。
容疑者の親は子どもが死亡したと勘違いして、「119番通報」したそうですが、これは言い換えれば「死亡するのを確認してから通報した」ということです。警察が殺人罪を適用しようとしているのは当然のことだと思います。
この児童相談所には「虐待対応課」と言うものがあったそうですが、児童相談所の内部において、虐待対応課への連絡は無かったとのこと。両容疑者への聞き取り調査において「子どもは拒食症で寝込んでいる」、「子どもは出歩いて家にいない」と言われたようで、その結果を受けて児童相談所は「子どもとの面会を両容疑者に拒まれた」とコメントしています。
なにそれ?そもそも、虐待をする親が「私は虐待をしています」と言うでしょうか? 近所の人達は過去に隣人が「悲鳴」や「物音」が原因で引っ越したことを知っています。児童相談所は周辺の人たちにしっかりと聞き取りをしたのでしょうか?もし、聞き取りをしていたとしたら「何故、強引にでも家の中を見せてもらわなかったのか?」(児童虐待防止法により、強制的な立ち入りは可能です)
もし、聞き取りをしていないとしたら「調査」ってどういうものか貴方たちは知っているのですか?と聞きたいです。「人手が足りない」「忙しい」といつも決り文句のように言うけれど近所への聞き取りなんて10分もあれば出来るでしょう。餓死寸前で昏睡状態になっている子どもの目の前で「容疑者の話を信じてしまいました」と冷静に言えるのでしょうか?
被害者の子どもは、「脳萎縮」まで起こしているようです。安易な発想かもしれませんが、容疑者の父親は見るからに「強面(こわもて)」ですから、威圧的な容疑者の対応に腰が引けて、その後は(3ヶ月以上も)たいした調査もされなかったと言うことも充分に考えられます。
児童相談所に行くと分かりますが、面接や調査をする特定の人材は足りていない感じもたしかにします。しかし、このような事件が起きて「運が悪かった」では済まされないし、実際の現場において「強制立ち入りが出来なかった」実態を踏まえて、必要であれば「児童虐待防止法」そのものを改正して欲しいと思います。
あと、もう一つ疑問なのは父親の二人の実子のうちの一人だけが悲惨な「餓死寸前」の被害にあったこと。一つ下の弟は実母の家に逃げ込んだそうです。きっと、実母へのまともな聞き取りもしていないのでしょう。三人の兄弟の中で最悪の被害に遭った子どもには「何か目立つ個性」(何らかの発達障害も含め)があったのだろうか?といつもこのような事件が起こる度に考えてしまいます。
「障害児の虐待の被害」については、カイパパ通信☆自閉症スペクタクルでも書かれています。
子ども達のために何ができるのか?私達が現実にできることは「専門機関への通報」(CAPNA)なども含めてたくさんあるはずです。ちょっとしたことで救われたかもしれない子ども達がいることを常に心に留めておきたいと思います。
尚、今回の記事は「毎日新聞」と、朝の報道番組「とくダネ」がニュースソースになっています。
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コメント
なぜ継続して児童虐待が起きるのか?
親の幼児化や教育の欠陥、日本の社会の変化などいろいろな視点があるにもかかわらず議論が起きないのが不思議というより不気味。
いつも思うことは、なぜ強制保護が出来ないのか(しなのか)ということです。児童虐待防止法の7-9条で法的には可能なはずですが、法の執行力がしっかりと担保されていないのか、執行者の意識
の問題なのかよくわかりません。たとえマイナス面があるとしても、強制保護の仕組みを強化することが緊急に求められていると思われます。もうこれ以上、大臣や校長や所長の他人事みたいな会見を聞きたくありませんから。「子は宝」なんです。
投稿: H.Suzuki | 2004.01.27 12:59
帰宅途中に車内TVで家庭センターや学校関係者の
記者会見を聞いていましたが、とにかく腹立たしく、
怒りが収まりませんでした。
suzukiさんの言うとおり、あのようなコメントを記者会見
で平気な顔して言えてしまう大人たち、こんなことが
頻繁に起こる社会に「不気味」な印象を受けます。
「バカの壁」に徴兵のことが書いてありましたが、
もちろん、戦争なんてのはあってはいけないけど
自衛隊の人達って犯罪率が低いのではないでしょうか?
(何かあれば直ぐマスコミの餌食ですが、役人や一般の
不祥事や事件より、発生率が少ない気がします)
彼ら(自衛隊員)はそれこそ銃の怖さも知っているし、
自分を極限まで追い込むことで「辛さ」を知っている。
本当に「怖いもの」「苦しいこと」が分からない人間が
今の社会では増えている気がして怖いです。
子どもは皆、「宝」ですよね。suzukiさんのような
尊敬できる大人がいることは私にとっても救いですし、
これからも色々と教えてください。
投稿: Tamago | 2004.01.28 12:47
椎名 篤子さん&ささや ななえさん共著の、「凍りついた瞳」シリーズを読みました。(これは、1人でも多くの人に読んで欲しい
各界、各層に真剣に、被虐待児を救おうと、本気に取り組んでいる人々がいるんですよね。
なのに、今度の様な、凍りつくよう事件が、起こってしまう。
同書に、登場する加虐待親の中には、確かに様々な問題を、抱えて苦しむ人もいます。専門家の助けで子供との関係を、再構築来うる人もいるようです。 でも、その過程で、永い時間が懸かり、その間に、今回の様に、取り返しのつかない事態が、起こってしまう。そこまで、いかなくても、被虐待児は大きな傷(心も体も)を負ったまま、成長していくと言う現実が、あります。
なにより、今回の事件を初め、親である事、(それどころか、人間である事)自体無理な人・・・が、親になってしまう事が、在るんではないでしょうか? 子供は親を選べません。 親の人権なんて、後から考えられます。とにかく何かが、起こっていれば、子供を緊急避難させて、それから、対応して行くという制度や機関を!
岸和田の少年、何とか少しでも回復を・・・。生き続ける事が、
社会や加虐待親へのリベンジと、書いた記事を、何かで読みましたがそれでは、悲しすぎます。
投稿: トド×3の母 | 2004.02.06 16:28
トド×3の母さん、コメントありがとうございます。
「凍りついた瞳」シリーズは読んだことがないのですが
一部はカイパパさんのBlogでも紹介されていますし、
ぜひ、読んでみたいと思います。
私は比較的早くに結婚して子どもが生まれたので、今も
我が子に少しずつ大人にしてもらっている気がします。
情けない話ですけどネ。
最近、特に大人の幼さが気になります。
きっと、児童虐待が社会問題になるほど悪化しているのは
この辺りにも原因を抱えているのだと思います。
私の子ども時代は「先生の言うことを聞きなさい」と
母親によく言われたものですが、今の母親ってどうなんでしょうね?
もちろん、それは親だけでなく多くの大人たちに問題がある
のでしょう。
今は明確な答が出せませんが、最低でも自分の周りの
子ども達は出来る限り守っていこうと思っています。
投稿: Tamago | 2004.02.06 23:59