■【講演会】TEACCHプログラム研究会 志賀利一先生講演会に参加(その1)■
カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル(1月13日記事)で事前の広報がありましたが、TEACCHプログラム研究会愛知支部主催の志賀利一先生講演会(2004年1月18日)に参加してきました。
今回の講演テーマは『学校卒業後の支援』と題して、自閉症の人の自立生活の試みについて実例を交えながら、現在の自閉症をはじめとする知的障害者を取り巻く「就職環境」や「究極の構造化?」などなど、とても中身の濃い講演内容でした。よって、数回に分けて書いてみようかと思います。(不適切な内容があればご指摘ください、修正いたします。)
◆◇◆自閉症の人の就労を取り巻く環境◆◇◆
■養護学校(知的障害者対象)の高等部卒業後の進路■
自閉症の人が就職するまでの過程として、養護学校の高等部を卒業してから就職させたいと考えている親御さんも多いかと思います。そこで、現在の養護学校高等部卒業後の進路状況の比率を以下に示します。(尚、全ての数値について詳細に説明がありましたが、私では整理しきれないので数値はざっと丸めました。)
名古屋市の人口を210万人とすると、養護学校の高等部卒業生は「約200人/年」程度と推測される。
【養護学校高等部の卒業後の進路状況比率】
(注)もちろん地域格差はあると思います
進学(専門学校や職業訓練校など)・・・・・・・・約5%
一般企業就職(特例子会社の障害者雇用部門など)・・・・・・約20%
福祉的機関(通所施設、入所施設)や在宅など・・・・・・約75%
個人的には、一般企業への就労比率がもっと低いと思っていましたが(悲観的になってるのかも?)そこそこの数字で意外でした。これは所得収入の面からも生活自立の幅が広がりますから嬉しいことです。、ただ、自閉症者の地域生活自立を実現するにはもっと、もっと一般企業への就職が必要なのは明らかです。また、「在宅」が多いと言うのも非常に問題です。これは地域社会に出れずに「何もやっていない、やれない」場合もありますから現在の環境は「知的障害者は家族で面倒を見ろ」としか私には聞こえないです。
尚、高等部だけの養護学校がある地域は一般企業への就職率が高いそうです。私もいくつかの養護学校の見学に行ったことがありますが小学部、中学部までは義務教育なので先生と生徒の比率も最低限は確保されていますし、それなりに手厚いです。ただ、私が見学した養護学校の全てにおいて高等部はあるものの「明らかに不足している」感が否めませんでした。先ずは高等部の養護学校の整備が急務なのかもしれません。
■知的障害者の一般企業求人数と養護学校高等部卒業者数■
民間企業の特例子会社等での障害者求人数は、養護学校高等部卒業者数の約2倍だそうです。どこの企業も募集中といった所?ただ、雇用したいとは言っても企業側に自閉症者の障害特性を考慮した受け入れ態勢が整っているか?と言うと、その答えは「No」ではないでしょうか?働く場所はあるし、求人もある?学校を卒業してから民間企業に就職するまでの間をフォローする体制があまり整っていないのが実情なのだと思います。
「障害者の法定雇用率」と言うのがありますが、上記の現象は法定雇用率を下回りペナルティとしての納付金を納めている企業の方が明らかに多いということです。 ただ、今後は納付金だけでなく雇用率を下回っている企業を公表する動きがあるようで、既に実施している地域もあるようです。これは効きますね、株主がペナルティを訴えるケースもあるそうですよ。
あと、障害者雇用と言うと「身体障害者」の方が雇用率が高いのかな?と勝手に思っていたのですが、実はそうでもない所もあるみたいですね。大雑把に言ってしまうと半々といった割合でしょうか?ディズニーランドの特例子会社は150人の障害者を雇い(知的障害者100人、身体障害者50人)問題なく運営しているそうです。遅れている企業はこう言ったところから学んで欲しいし、実績をあげている企業は私たちが評価して社会に伝える努力も必要だと思います。
ノーマライゼーションを考えた場合、いつもTEACCHセラピストのような存在が必要なのだと思ってしまいます。既に我が国は私たちに対して「ノーマライゼーション」を約束したのだから、先ずは「知的障害者支援のケアマネ制度を求む!」だと思っています。あと、高等部の養護学校の充実も!
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~豆知識 「障害者の法定雇用率」~
【民間企業】
一般の民間企業 ………………………1.8%
(常用労働者数56人以上規模の企業)
特殊法人等 …………………………… 2.1%
(常用労働者数48人以上規模の特殊法人及び独立行政法人)
【国、地方公共団体】
職員数48人以上の機関 …………………2.1%
都道府県等の教育委員会 ………………2.0%
(職員数50人以上の機関)
★重度身体障害者又は重度知的障害者については、それぞれその1人の雇用 をもって、2人の身体障害者又は知的障害者を雇用しているものとみなされる。
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■一般企業が向いている自閉症者もいる■
当たり前かもしれませんが、自閉症の人の中には「自閉症の人は苦手」だけど「メインストリームの人は大丈夫」と言うのもあるようです。ただ、これはどういうことを意味しているかと言うと、「人によっては通所などの就労施設では上手く働けないけど一般企業では働ける」と言うことです。
現にそう言った事例報告も講演の中でありました。これは、意外と見落としがちかもしれませんね。「通所施設でもだめなら在宅」と安易に考えてしまう人もいるかもしれません。これは軽度だけでなく中度の知的障害者の人でも同じことが言えるそうです。
相性、友情といった曖昧な表現は自閉症の障害特性を考慮した時、じゃまなものだと思います。私たちの「当たり前」は本当に自閉症の人にマッチするのか?療育でも同じですが、彼らへの押し付けを防ぐためにも「一拍おいて考える癖」をつけないといけませんね。(自分に言い聞かせています) やはり、そのための「構造化」「ワークシステム」なのだと思います。
とりあえず、今回はここまでです。 次回へ続く・・・・
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コメント
17歳の息子は、この4月に自閉症スペクトルと診断されました。いままで、約13年もの間色々な事を言われ、色々なところをたずね歩き、診察して頂きましたが何も改善されませんでした。私も自分の躾が行き届かないものとずっと厳しくしかりつずけました。息子は、今人間嫌いになっています。この先、少しでも、息子の心を楽にしてやれないかと思っています。悩んでいます。自分がまだ理解できていないので。助けてください。
投稿: 山本ひとみ | 2004.09.09 21:07
はじめまして。
私は7歳の自閉症児の普通の父親(ワカゾー)です。
また、周囲にも自閉症の子どもを持つ親さんは大勢いますが、
それぞれの方が十人十色の悩みを持っています。
ですから、私の個人的経験では、大したお役には立てないと思うのですが、
あくまで、参考として私の経験を書きますね。
私もわが子に「自閉症」の障害があるのを知る時期が遅く。
(カナータイプの場合、現在は一歳半検診でほぼ指摘されます)
初めて診断を受けた時は、目の前が真っ暗で喪失感のみでした。
ただ、今になって思うとその時の気持ちは私の身勝手だったんだなーって思っています。
だって、目の前のわが子は診断前後でなんら変わっていないし、
私たちメインストリームとは世界観が違うのだから。
そうは言っても、今のようポジティブな考えには、直ぐには
なれませんでした。やはりある程度の時間が必要でした。
今になって思うと、私の気持ちが元気になれたキッカケは、
同じような立場の、自閉症児の親たちとの出会いだったと思います。
ですから、相談機関は「発達障害支援センター」や「医療機関」などもありますが、
各都道府県の「自閉症協会の支部」に先ずは相談してみて、
同じような立場の親達と直接会ってみるのも良いかもしれませんネ。
↓(下記参考URL)
http://www.autism.or.jp/autism/6-index.htm
そして、ちょっと先輩の親さんからのアドバイスなども
聞きながら、元気ももらえるんじゃないかな~、って思います。
お互い、わが子の笑顔を増やすために、出来ることから少しずつ
続けていきましょう(^^)
投稿: Tamago | 2004.09.10 01:10