■【支援のヒント】「○○なら・・□□してもいいよ」の伝え方 [記事No.11]
皆さん、こんにちは!今週は、コミュニケーションに関する日常の小ネタについて紹介したいと思います。
現在、セイヤとのコミュニケーションでは「簡潔な言葉」によるものと、「絵や文字による視覚支援」の両方を使っていますが、やはり自閉症をもっていることで記憶の仕方・容量には偏りがあり、「目に見える方法」はそれらを補う手段として欠かせません。そして、「名詞による選択」などは文字でそのまま書けば伝わりますが、「○○なら□□してもいいよ」などの’条件付け’については、関わる側からのちょっとした工夫が必要です。
つい先日も、お風呂上りのやりとりにおいて、ちょっとしたエピソードがありましたのでメモしておきます(^^)
◆◇◆お風呂上りのひとコマ◆◇◆
私: 「セイヤ君、お茶飲む?」 (名詞であれば、今は言葉で通じます)
セイヤ: 「・・・・(間が空いて)・・・・・・・・・・・・アイス!」
私: 「お茶にしない?」 「アイスなら、また歯磨きするんだよ」
(お風呂上りに歯を磨いたばかりでした。ちなみにセイヤは歯磨きが好きではありません)
セイヤ:「はみがきする♪」
(少し語尾が上がっていましたが、セイヤは理解している場合でも語尾があがることが多いです)
私: (でもなんだか、あやしいぞ・・・・・これは文字で伝えるしかなさそうだ!)
そして、次のようにメモを書き、セイヤに選択してもらいました。 好みの「物」「遊び」などを選択してもらう代わりに、好みの「短いスケジュール」を選択してもらおう!と言う考えです。
【メモの内容】
・アイス⇒はみがき⇒ねる
・おちゃ⇒ねる
で、結果は以下の通りでした(爆)
・・・・・・・・・・・・おい、おい(^ー^;) でも まぁ、これは仕方ないかも。
それに普段の生活では、スケジュールを「縦」 選択するときは「横」が多いですしネ。
ただ最近は矢印(⇒)の意味も理解してきた様子だったので試してみたのですが、ダメでした。
そして次は、二通りのパターンしかないことを明確にするため、四角でそれぞれを囲みました。
で、結果は以下の通り。
今度は伝わりました(^^)v 後から数字は不要かな?と思いましたが、ちょっとしたこと(囲いの有無)が、コミュニケーションの成立に影響するんだなぁ、ということを改めて実感した小ネタです。もちろん事前に約束したわけですから、普段は納得してもらえそうもない「夜の歯磨き二回」も、アイスを食べてからすんなりやってくれました。 恐らく、このやりとりをせずに「二度目の歯磨き」を要求したら、セイヤは怒っていたと思います。
ただ、今回のようなやり方も、本人の認知によっては更にひと工夫必要な場合もあるかと思います。セイヤにしても、このような方法でコミュニケーションが出来るようになるまでにはかなりの時間が必要でした。子どもの成長って本当にゆっくりなので、これからも焦らず楽しくやっていきたいと思っています(^^)
今回は「日常の小ネタ」についての記事でしたが、こういった普段の生活の中に大切なヒントが隠されているのかも?なんて思うことが度々あります。 コミュニケーションの成立は自閉症をもつ人にとって大きな課題の一つですが、「困った!」と言う時にこそ沢山の支援のヒントが隠されていると思いますし、これからも力を入れていきたい項目のひとつです。PECSのアレンジなんて言うのもいずれ挑戦していきたいですネ♪
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コメント
ジョーさん、こんにちは。
ジョーさんのアンテナの高さに感動!しました。
「アイス」だけを○しているセイヤくんに対して、さらに□で囲って支援をする発想、素敵すぎます~。
セイヤくんが2回目の歯磨きも納得できるのは素晴らしいですね。
毎日の積み重ねがジョーさんとセイヤくんのコミュニケーションを育てているんだなぁって感動しました。&尊敬しました!
私も日々の暮らしを大切にするぞ~と思いました。
投稿: みかん | 2005.01.19 09:19
急がば回れですね(^^)
投稿: タロ吉 | 2005.01.19 13:09
すごい!ビックリしました。
アイスに○をつけているだけで、こっちを選んだと普通取りそうなのに、どれだけ意味が通じているか把握できていることにビックリです。
うちはまだスタートしたばっかりで右も左もわかりませんが、いつか言葉を理解してくれるようになったらそうやってコミュニケーション取りたいです。
投稿: カタギ | 2005.01.19 23:24
>みかんさん
>さらに□で囲って支援をする発想、素敵すぎます~。
★あはは♪あまりにも高い評価、恐縮です(^^ヾ
っていうか、やっぱ彼らは 常に視覚的手掛かりを必要としているし、
案外ヤマカンで生活している部分も多々みられます。
お互い、これからも子どもたちの反応に敏感に反応しつつ、
彼らへのサポートを工夫しながら楽しんでいきましょう♪
>タロ吉さん
>急がば回れですね(^^)
★そうそう、私もそう思います。
子どもの成長に近道や特効薬なんてないし、継続していくことが
大切なんだと、常々思っています(^^
>カタギさん
>いつか言葉を理解してくれるようになったらそうやってコミュニケーション取りたいです。
★うん、たしかに子どもの成長とともに、コミュニケーションの幅は
広がると実感しています。
また、言葉以外のコミュニケーションも色々ありますから、
子どもさんの状態に合わせた工夫を実践してみると
色々と発見があるかもしれませんネ(^^)d
投稿: ジョー | 2005.01.20 02:19
はじめまして、benと言います。
小3男子自閉症の父です。
ジョーさんのホームページで情報をもらってばかりいる者です。
今回の選択する方法は、すばらしいですね。
私なら、ついつい指示を出して終わりになりがちですが、
選択肢から自ら選ばせることは、自立に向けて非常にすばらしいと思いました。
視覚的支援を支援の道具ではなく、指示の道具と勘違いされやすいですよね。
それに、理解できるよう工夫され、それが子供のアセスメントであり、
他の支援に時の有効な手がかりになりますよね。
私も、ジョーさんを見習ってがんばってみます。
投稿: ben | 2005.01.20 12:25
私の小さい時にこう言うものがあったらなぁ~と思いました。
私の時代って、口答で指示されるのが当たり前で、母から「あんた、何回も言わないと分からないのね」と毎日のように怒られていました。今思えば『発達障害』の概念のない時代でしたからね。
言われたことが分からないものは分かりません。「分からない」と「あんた、いつになったら分かるの?」と言う“堂々巡り”ばかりしていました。耳から聞こえる言葉って私にとっては『訳の分からない別の惑星の言葉』で『自分が解る言葉』ではないのです。
今、思えば、小さい頃から毎日別の惑星の言葉を聞くと言う拷問の嵐にさらされていたのだなと思いました。
毎回、横道それたレスですみません。
投稿: Rosamonde | 2005.01.20 18:06
>benさん
>ジョーさんのホームページで情報をもらってばかりいる者です。
★いえいえ、(^^ 書くのも自由、読むのも自由なのが
Blogの良いところだとも思います。これからも気軽に訪問してください。
自閉症をもつ人たちに対して「選択」というコミュニケーションの方法は、
とっても大切なことだし、取り組みもし易いので、我が家では
欠かせないやり取りになっています♪
>Rosamondeさん
>今、思えば、小さい頃から毎日別の惑星の言葉を聞くと言う拷問の嵐に
>さらされていたのだなと思いました。
★うん、そうですよね。
それに、自閉症をもつ人たちにわかり易い方法は、
メインストリームの人たちにとってもわかり易い、
ってことを世間に伝えていく必要もあると常々思っています。
私は自閉症のセイヤ君に色々と教えてもらったおかけで、
近所の子どもたちとのコミュニケーションも少しは上手く
なったような気がしますから(^^)
投稿: ジョー | 2005.01.21 01:06
はじめまして。まおと言います。
4歳の自閉症の男の子のママです。
うちの子は、簡単な言葉なら理解できるので、今まで、視覚的な援助はしていないんです。
でも、こういう選択をする場合に難しいと感じるときがあります。
そろそろ、重い腰を上げて、絵カードでも作ろうかな・・・と思い、ラミネーターを買ってきたところです。
未使用ですけど・・・
この例を読ませていただいて、やっぱり視覚的な援助が必要だと感じました。
うちの子は、まだひらがなは読めないので、絵か写真で選択できるように、支援グッズを作りたいと思います。
また来ま~す♪
投稿: まお | 2006.02.22 22:54
まおさん、はじめまして(^^)
お子さん可愛らしいですね~。まおさんのブログも拝見しましたが、
遊んでいる様子など、セイヤ君の幼稚園時代を思い出しました。
ちなみに、セイヤ君は今年の春から小学4年生なんですが、
少しずつ思春期の足音が聞こえています(^^;
>うちの子は、簡単な言葉なら理解できるので、今まで、視覚的な
>援助はしていないんです。 でも、こういう選択をする場合に難し
>いと感じるときがあります。
★難しいと感じている時点ですごいなぁ、と思いますよ。
私なんて、セイヤが4歳のころは、発達障害のこともあまり知らずに、
勘違いばかりしていました。
特に、ことばが一定レベルあるケースでは、「相手(子ども)に伝わっ
ている」 と、大人の側が勝手に勘違いすることって珍しくないと思い
ます。特に教育現場でそれらは感じるかなぁ。
※注)セイヤ君の学校が、というわけではなくて、いくつもの学校を
私なりに見てきた全体的な感想としてです。念のため。
>この例を読ませていただいて、やっぱり視覚的な援助が必要だと
>感じました。
★やっぱ、「書いて見せる」「書いて聞いてみる」って色々と発見が
あると思います。 あとは、子どもの特徴に応じてアレンジするという
ことでしょうか。
この記事では、セイヤ君に紙に○を書いて選択してもらっていますが、
一枚の紙毎に一つの選択肢を記入し、いくつかの紙の中から好きな
ものを選んでもらう方法なども良いかと思います。
では、これからも気軽にいらしてくださいネ(*^^*)
投稿: ジョー | 2006.02.24 01:15
はじめまして。ちょこちょこ訪れては参考にさせていただいている、ぽんママといいます。3歳の息子ぽんきちは、スペクトラムのどこかに所属するようで、表出言語は年齢相応ですが、理解が難しいようです。
ジョーさんの「○○なら□□」、リンコさんの書籍でも拝見していましたが、つい先日、うってつけのシチュエーションが。
セイヤくんと全く同じ、ただ、内容はアイスではなく、牛乳。「もう一度歯を磨く」と説明しても「牛乳飲む!」を主張するぽんきちに、(文字はまだよめないので)絵でジョーさんと同じような説明をしたら、いままでの牛乳への執着は何だったの??というくらい、あっさり何事もなかったように「お茶!」と即答。
やっぱりこういうことなんですね。すごーく納得したし、これから筆談することで、日々のバトルを軽減できると思うと、うれしいです。ジョーさん、素敵な方法を共有してくださってありがとうございます。
投稿: ぽんママ | 2006.07.25 12:51
[ぽんママさん]
3才で言語表出の遅れがなくても、お母さんがしっかり
息子さんを理解しようとしている姿勢に感心しました。
本人に言語表出があると、ついついコミュニケーションも
音声言語に頼りがちになりますが、「伝わってこそ」はじめて
信頼関係が生まれる気がするので、とても素晴らしい関係だと
思います(^^)
ネットのおかげで、みんなの知恵や思いを共有できるのって
いいですよネ♪これからも、ジョー研に遊びに来てください☆
投稿: ジョー | 2006.07.30 07:54