2007.08.12

■【お手伝い】目標シートでやる気アップ!?

 夏休みは何かと慌しいものの、お手伝いを通じて、家事スキル向上の良い機会でもありますね。お手伝いの内容としては、食事の配膳、テーブル拭き、花壇の水やり、お風呂洗い&湯はり、靴洗い、等など。

 が、いま一つセイヤ君のやる気を引き出せな~い。ということで、ベタですが、シールを強化子(=ご褒美)とした目標シートを用意してみました。

上がセイヤ君用、下がカンナちゃん用です
Dsc01782

ちなみに最終目標の品は、本人が最も欲しがっているモノに。そろそろこの手のおもちゃからは離れて欲しい気もしてますが(なので前から欲しそうだったけど無視してきた) 今回はモチベーションアップが目的なので、やむなし。

 で、効果ですが、今のところ予想以上です。これまでとの主な違いは以下の三点

・お手伝いをした後、自分から「終わりました、シールください」と言いにくる。
・「くつあらい!」とか、セイヤ君からお手伝いを要求してくる。(まだ2回だけですけど)
・お手伝いの内容、手順に対する意識が高くなっているように見える。(作業が丁寧)

 あと、たまに目標シートのところに行って、目標の写真をガン見しています。よほど欲しいモノなんかなぁ(^^; 

 これまでも、お手伝い貯金ボードは使ってきましたが、やはり最終目標の品の威力でしょうかね?ちなみにカンナちゃんも、やる気満々で頑張っています。

食時の後のテーブル拭き♪(食器の片付けもセットでシール一個)
Dsc01777

 ここで一つ疑問。今は一日1、2個のペースでシールを集めているわけだけど(二ヶ月でゲットのペース)こういうのって、いずれ強化子なしでも行動は定着するものなのかな?まぁ、私たちもお給料が貰えるからお仕事をしている部分もあるわけだし、常に目標をもつことで落ち着いて仕事ができるなら、とりあえず良しと私は考えてますけどね。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.05.01

■【記録】学習/行動記録表

 今年のGW、10連休ほどある人から、カレンダー通りの4連休と、かなり幅があるみたいですね~。で、僕は多めの10連休なんだけど、この機会に色々とやりたいこともあって、欲張って予定を立てていたら、スケジュールはびっしり。。。。実際には、8割もこなせればイイとこでしょう。

 ちなみに、そのやりたいことの半分はセイヤのこと。平日は仕事で精一杯になりつつあるので、この機会に、という感じですかね。ついでに、ブログの更新もすっかりでしたので、ついさっきまでやっていたことを一つだけ紹介してみます。

 と言っても、最近は学習的なことはあまりしていなくて(というか時間がな~い)、彼に教えていることと言っても家事くらい。ただ、周りの人たちとの情報共有、記録は欠かせないから、我が家ではいつでも記入できるように、「記録表」と「コミュ二ケ-ション用のメモ帳」をリビングに置いてます。

・正確にはキッチンのカウンターに設置
070430a

 で、ついさっきまで、ここ3ヶ月間で記入した記録をExcelに入力して、主治医にメールしてました。事前にこれらの情報共有をしておくことで、定期検診(実質的には療育アドバイス)は、とても有意義なものになります。

・記録表のフォームは太田stageのものを少しアレンジ070430b





 さて、次はセイヤ君の中津川での野外学習(2泊3日)に向けてのサポートブック作成に取り掛かります!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.08.14

■【療育】定番ではありますが

 久々の更新です。気が付けば3週間近く経っていました(^^ヾ 

 ここ2、3週間の主な出来事としては、会社のプレゼンテーション研修を受講(講師はコンサル会社のプロ)。 また、ちょうどタイミングよく? 本職であるシミュレーション(FEM解析)に関する事例発表プレゼンを実施(自己評価70点)。セイヤ君のピアノ発表会。といったところでしょうか。で、私はようやく夏季連休に突入し、少しホッとしています。

 あと、プレゼンテーション研修では、自閉症の療育でよく耳にする「構造化」ということばが何度も講師の口から出ていたのが印象的でした。

 さて本題。今年のセイヤ君の夏休みですが、作業課題と家事をより多く取り入れています(※注※セイヤママが)。で、私はその様子を写真やビデオでたまに見せてもらっているわけですが、やはり定番課題ってのは、定番になるだけの訳があるんだなぁ~、と妙に実感です。

 写真は格子状のマット作成の様子ですが、めちゃめちゃ落ち着いて取り組んでいます。セイヤ君は、辛い環境に置かれると「ひとり言」が増える傾向がありますが、30分程度「声かけ一切なし」の環境で、セイヤ君自身もひとり言はほとんどなく、落ち着いた作業の様子は「完璧!」の一言でした。

もくもくと作っています。
060813a

意外にも器用な指さばきです(でも書くことは超苦手)
060813b

 また、洗濯などについても、干すもの(靴下とか、パンツとか)と道具を一対一にしたり、マーキングを活用したりと、全て基本的なこととはいえ、シンプルに工夫の跡が見られます。う~ん、セイヤママ、いつの間にこんなに腕をあげたのか。。。。というか、やはり母親にはかないませんね。

 というわけで、当分の間、私は記録係り、ツール作成のお手伝い程度しか出番はなさそうです(^^ヾ

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.06.29

■【お薦め】トミーのページ ~社会性について~

 今回は私が尊敬する、トミー先生のホームページにおいて、「社会性」をテーマに大変興味深い提言が新たに書かれていたので、その紹介と、それに反応する形で別記事を起こしてみたいと思います。

 先ずは、その社会性をテーマとした内容についてですが、トミー先生が参加した国総研主催のセミナーにおいて、以下の中心的な話題が展開されたそうです。

【セミナーでの中心的話題】
a:(自閉症への)方法論としては「王道」が見えた。
b:これからは「中身」の話しをしていく必要がある。
c:中身の目玉は「社会性」かな?

 と、ここでトミー先生は、aとbには異論なし。cには「ちょっと待った」ということで、「社会性」をテーマに、大変興味深い提言をご自身のホームページに書かれています。

・トミーのページ ~社会性~
http://homepage2.nifty.com/tomy_s/syakaisei.htm

 特に障害児教育に携わる方々には必見の内容かと思います、長文ですが、余計なことは一切書かれていないので、ぜひ頑張って一読ください。耳の痛い内容もあるかもしれませんけど、それだけに気付きも多いかと思います。

 トミー先生ご自身が、自閉症をはじめとする障害児教育の教師だからでしょうか、伝わるものがありますね。(というか親では書き難いこともありますし) この内容で教員研修などをやってみるのも効果的かもしれません。個人的には、名古屋市教育センターの研修で実施して欲しいなぁ、とも思いました。

 次回は、これに反応する形で、私なりに思う「障害児教育におけるこれからの課題」を書いてみたいと思います(^^)

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2006.05.21

■【療育メモ】コミュニケーションのつまづき(考察編)

 前回、おそらく本人はやりたくなかったであろう活動に対して、「すき」を筆談で選択したセイヤ君ですが、その続き(考察編)です。

■新しいスキルの獲得時には、得意なこと、既にできることを織り交ぜてみる

 一見、セイヤ君からの返事は予想外のように感じるかもしれませんが、この時、なんとなく理由は想像がついたので、最終確認のためにも、機会を改めて今度は以下のように書きました。

------(紙に書いた内容)-------
1.たこやき      すき ・ きらい
2.みみそうじ      すき ・ きらい
3.□□□(課題名)  すき ・   きらい
4.ゲーム       すき ・ きらい
---------------------

で、セイヤ君からの返事は以下の通りでした。

1.「すき」  に 〇
2.「きらい」 に 〇
3.「きらい」 に 〇
4.「すき」  に 〇

 あくまで私の想像ですが、セイヤ君は、前回の紙での問いかけ(筆談)においては、「自分の気持ち、好みを聞かれている」とは理解しておらず、「Q&A」(一方が正解で、一方が不正解)というような理解だったのでは?と思います。

 この時期、セイヤ君がモノ以外(動作とか、自分の気持ちとか、絵にすることが難しいもの)で、正確に「拒否」を相手に伝えられたアイテムが「耳そうじ」だったのですが、それを質問の中に加えることで、「どちらを選んでもOKなんだ!」ということに初めて気が付いたのでは?という推察です。

■最初に「すき♪」と返事をしたのは偶然?
 それまで、(特に実家で多かった気もしますが) セイヤ君は周りの人たちから「・・・・・・は好き?」という質問をよく受けていました。(じぃちゃん達もセイヤ君とどう関わっていいのか分からないから仕方ない部分もあります) で、セイヤからの返事がなかったり、期待はずれのトンチンカンな返事だと、再び同じ質問をします。 要はセイヤからの「すき♪」(それも’笑顔’とセットだとなお良い)という返事を最初から期待しているわけですね(^^; 

 そしてセイヤはというと、「すき♪(^^)」といえば、ことば攻めから開放されるし、じいちゃんたちも笑顔で、「そうか~(^^)」なんて納得してしまうものだから、「こういう時は笑顔で’すき’と返事をすればいい(正解!)」みたいな彼なりの理解に繋がっていたのかもしれません。また、私はこういう時に自閉症のコミュニケーション障害の深刻さ、難しさを感じることがあります。 

★☆★ 本ケースによる教訓 ★☆★
・最初が肝心。
・視覚支援は欠かせない。
・「拒否」の意思表示(シグナル)を見逃さない。(言葉ではなく行動から真意をとらえる)
・新しいスキル獲得時には、既にできることを織り交ぜる。

 ちなみに、最近は学校においても簡潔な文字でのコミュニケーションを中心に生活を組み立てて頂いており、また、家庭では携帯メールにも挑戦したりしているせいでしょうか、「やる」「やらない」「マル」「バツ」などの気持ちの意思表示もかなり正確に身についてきました。

 もちろん、常に拒否を受け入れるわけにはいかないですし、こちらが譲れない時も多々あるのですが、このあたりは活動・課題レベルを吟味し、ご褒美(強化子)を活用して、「意欲を育てる」方向にもっていければ良いかな、と考えています(^^)

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.05.20

■【療育メモ】コミュニケーションのつまづき(その1)

 皆さん、お久しぶりです!今年度は仕事の方に若干の変化(新規チームの立ち上げ)があり、多忙ながらもそれなりに充実はしていますが、ますます時間の使い方が重要になっているこの頃です。

 さて、環境による程度の差こそあれ、自閉症の子ども達は、日常的にちぐはぐなコミュケーションを強いられるケースがあると思うのですが、それらを少しでも改善していくためには、どの部分でつまづいているのか?それを具体的に知ることが対処の近道であるし、結果オーライよりも気付きが多く、他の場面でも応用がきくような気がします。

 ということで、ちょっとばかり前の話になりますが、今回は失敗を通じて私なりに学びのあったケースの紹介です。最初に言っておきますが、それほど大した話ではないですよ。私用のメモとして記録しておこうかな、という程度の内容です。

■ちぐはぐなコミュニケーション?
 自宅でセイヤ君がある課題に取り組んでいた時のこと、ちょっと課題レベルが高すぎたのか?私はなんとなく彼の辛そうな雰囲気を感じました。そこで、

私:「セイヤ君、□□□は好き?、嫌い?」  注)□□□はこの時の課題名称です。

セイヤ君:「すき♪(^^)」 (満面の笑顔を’作って’)

 ということで、私はなんとなくスッキリしないながらも、そのまま課題を続行。一通り作業は終了しましたが、その直後に軽めのパニック(=拒否の意思表示)が現われてしまいました(ごめん・・・)

 やはり、この時の課題レベルは不適当だったということでしょうが、この時のセイヤ君は、ある程度の簡単な「選択」はことばでも出来るようになっていたので、つい安易に私がことばで対処してしまったことによる、失敗事例です。

 ただ、このままでは、同じことの繰り返しになってしまうと思い、改めて紙に文字を書いて確認(筆談)することにしました。紙に書いた内容は以下の通りです。

--------------
 □□□(←課題名称)  
 すき ・ きらい
--------------

 セイヤ君は、欲しいモノ、やりたい活動などを選択する時、好みの方に〇をつけます(これは今も同じ)。従って、他の好きな活動と□□□との比較選択であれば、容易に(どちらの方が好きかの)意思表示ができることは想像できますが、この時は、今後につなげるために、もう少し探りたかった為、あえて上記のような問いかけにしました。
【参考記事:〇〇なら□□してもいいよの伝え方

 で、この時にセイヤ君が〇をつけたのは、何故か 「すき」の方でした。。。。。。。(長くなったので、続きは次回に)

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.05.03

■【療育・教育】選択による意思の反映など(記事№.74のつづき)

 前回、「選択」と「拒否」について少し書きましたが、今回はその続きです。ちなみに、今回の記事は、主治医の先生とのお話メモも参考にしています(^^

■お願いする時にこそ「選択」を入れてみる
 本人への「選択」というと、食べ物・遊びの選択などを連想する人が多いかもしれませんが、「お願いする」時にこそ、「選択」を入れる効果は大きいような気がしています。

 例えば、お買い物(おつかい)をお願いする時には、買ってきてほしい物のリストを本人に渡してお願いする、というのが一般的な流れかもしれませんが、こんな時にも新聞チラシ等を活用して、「A店のタマゴ」or「B店のタマゴ」 どちらのお店のタマゴを買いに行くのかを本人に選んでもらう。

 こうすることで、本人の意思がその活動(おつかい)の中に反映されるということを期待しています。一方的にお願いを押し付けられるよりは、自分の意思が反映されるから、もしかしたらヤル気につながるかもしれませんしね(^^)

 また、副産物として、本人の選択理由(例えば、道中にお気に入りアイテムがあったとか)がちょっとした瞬間に分かったりすることもあります。いずれにしても、自閉症のセイヤ君とのコミュニケーションを楽しもうと思うならば、「選択」や「視覚支援」は欠かせません。

■コミュニケーション・サンプルの有効活用
 また、前回の記事でも書いたように「拒否」のスキル獲得は、本人の生活クオリティを向上させる上でも、大変重要なスキルだと私は考えていますが、以前ご紹介した「コミュニケーション・サンプル」が場合によっては、重要な示唆を与えてくれることがあります。

 コミュニケーション・サンプルには通常、「機能」を記入する欄がありますが、その中に「拒否」という項目もあります。で、サンプルを色々な場面でとってみると、場面による偏りがみつかるケースがあるんですよね。

 そう、俗に言う「般化」のことです。自閉症の子どもたちは、特定の場面でスキルを獲得しても他の場面で使えないことも多いわけですが、「拒否」のスキルにしても同じことが言えます。したがって、ある場面では問題がないのに、別の場面では上手く行かない。そんな時に、コミュニケーション・サンプルを取ってみると、ちょっとした発見があるかもしれません(^^)

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.04.21

■【療育・教育】がんばったあとに爆発?![No.74]

 今まで私が関わってきた自閉症の子ども達の中には(といっても、私は普通の親なので数は知れていますが) 勉強に限らず、与えられた課題を終らせた後に、怒ったり、泣き出したり、要は気持ちが爆発する、荒れる。そんなケースを何度か見聞きした経験があります。※なんとなくですが、頑張りすぎる子に多い気もする。

 ちなみに、スケジュール表や、比較的分かりやすい視覚的な手順書(指示書)、余計な視覚刺激を遮るための仕切り壁など、一定の構造化を施した上でのことです。

 このケースに何度か遭遇した時、構造化自体は分かり易い環境とする上で当然必要なものですが、この他にも配慮手する点があるんだな、という気はしました。 
 
■その活動に本人の意思は反映されてる?
 一定の構造化を整えることで、意味は分かりやすくなるし、作業そのものにもスムーズに取組んでくれるわけですが、私が思うのは、「そもそも本人はなぜそれをするのか納得して取組んでいるの?」ということです。
 
 それに、自閉症・発達障害は脳に関する障害ですから、インプット(指示)に対する、処理(考える、納得する)にも時間が掛かるということも考えられますよね。時には、構造化がされているからインプットの意味はなんとなく分かるし、課題作業はとりあえず出来る、結果も少しはイメージできるけど、一通り終ってから。。。。。。

 うわぁ~、僕はこんなことやりたくなかったのにぃぃぃぃぃぃ!!!!!!! 
  
 
 なんてことも、可能性としては考えられるのかな?
※もちろん、我慢の限界を超えてという部分はあるでしょうし、他にも色々と要因は考えられますけどね。あくまで一例としてです。

 で、その対策として考えられるのが「選択活動」であったり、「拒否スキルの獲得」であったりすると思うのですが、この「選択」にも色々と見落しがちな点があったり、「拒否スキルの獲得」においても、具体的な手立ての活用が有効な気がしています。

 まぁ、結局は「基本に立ち返る」ことを常に意識していれば、ある程度解決できるようなことかもしれませんけど、私の場合などは、今でもちょくちょくヘマをしますので(^^; 

 というわけで、次回は続きとして、「選択」と「拒否」についての取り組みを書いてみるつもりです。 ※尚、この手の記事は、本や専門家からのお話なども参考にしながら、私なりの経験・解釈をもとに書いています。文責は私にありますが、もちろん専門家ではありませんので、普通の親の考えのひとつ程度に捉えておいてください(^^

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.03.08

■【療育】お仕事と報酬(お金)による動機付け[No.67]

  今年度、つぼみの会父親部では、「自閉症や知的障害者への就労」に関する企画を二回開催しましたが、実際に就労を控えたお子さんをもつ親だけでなく、学齢期や幼児期のお子さんを抱える親も多数参加され、将来の 「本人の仕事」に対する、関心の高さを改めて実感しました。

◎将来、本人が働く上で大切なことは?
 そこで、就労関係のセミナーに参加された方々の感想アンケートをみて私が感じたことですが、「本人が就労するために必要なスキルは何?」 という種の質問が、かなり多かったんですね。

 もちろん、スキル的なものを求めることは自然なことだし、幅が広がるという面では有効であると思うのですが、特に「就労」という事柄に関して言えば、「本人の意欲」、もう少し絞ると、「仕事に対する報酬(お金)での動機付け」の方が重要な気もします。
※私自身、子どもはまだ9歳ですから、特に就労に関してはあてにならないことを付け加えておきますね。

 本人のスキルについては、「あればあるだけ良い」 くらいに思っていますが、(雇う側に立てばきっとそう答えると思うから)そこはそれ、自閉症という障害をもっていますので、本人の出来る部分に着目して仕事の内容・量を考えれば良いかな、という感じです。
※決して、スキル獲得の練習が不要といっているわけではないですよ。セイヤ君も練習はボチボチですけどやっています。

◎ハングリーに育てる!?
 ただ、スキル習得については、ゆっくりでも本人なりに伸びますが、「はたらく意欲」(=お金に対する意欲、仕事への動機付け)に関しては、本当に育てるのが難しいよなぁ~、と思っています。

 お手伝いや、スキル習得時に、ご褒美(療育では、「強化子」なんていわれますね) を使うのは定石ですが、セイヤ君にお菓子・ジュースは大して強化子にならなかったりしました。でも、小さいころからお菓子もジュースも大好きなんですよ。

 また、トークン(代用貨幣)やお金についてもイマイチ。親や祖父母がお店で欲しいものを買ってくれる経験を積み重ねることで、「頑張らなくてもいずれ手に入るし。。。」 みたいなことを本人なりに感じていたのかもしれませんね。 あと、なんとなく認知が高い子はもっと手ごわそうな気もします。 

 セイヤ君の場合は、認知が高いというわけではないのですが、じぃちゃんたちにとっては初孫ということもあり、小さい頃ははっきりいって欲しいものは簡単に手に入っていました(^^;

 というわけで、以前は強化子自体があまり機能しなかったセイヤ君ですが、ここ数年、「欲しいものは、自分で買わなきゃ一生手に入らないよ~」 という状況を意識的に続けてきた所、最近になり少しずつお手伝いに対する意欲が現れてきた様子です。
※以前、セイヤ君が好物の「おにぎり」を選んだため、我が家はその間、全員おにぎり禁止の状態が続いたことも。。。。。

 とは言っても、まだまだカネゴン(どうせならこれくらいのつもりで!)にはなりきれていない様子ですから、これからも根気よく続けていく必要はありそうです。  

以前紹介した「お手伝い貯金ボード」
現在は、チョロQをGetするべく奮闘中です(^^)

060308-1

現在のセイヤ君のお手伝いメニュー表です。
そろそろバリエーションも増やそうかと考えています。

060308-2

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2006.02.18

■【療育】手段としての支援技術[No.62]

 以前のこの手の記事の、読者コメントからもアドバイスを頂いたように、ジョー研blogでは、療育的な技術や技法、または支援グッズのように「モノ」に関するテーマがどうしても多くなります。そのため、場合によっては私の意思とは異なる解釈をされる危険性が、常にあると考えています。

 というわけで、なんとなく気になった時には、この手の記事を突然、予告なしに書くことが、これから何度もあると思います。まぁ、これらは私自身への注意喚起でもあるんですけどね(^^

あと、今回の記事の種明しは最後の方に。

では、本題です。

■ジョー研Blogが専門的(療育的)な技術・知識に重きをおく訳

1.現状の療育・支援技術の総括
 TEACCHという言葉が広く認知されるようになるにつれ、自閉症をはじめとする発達障害児の教育や療育場面でも、「視覚的支援」 「物理的構造化」 「スケジュール」 「ワークシステム」 などの技術は不可欠な手段となっており、これらを有効に活用することが、本人への発達支援、自立への鍵を握っているといっても過言ではないと私は思っています。

2.療育・教育の目的
 自閉症児への療育や教育の目的は、自閉症の特性を理解(=専門的な知識が必要) したサポートをしつつ、本人の能力と気持ちを最大限に引き出し、さらには、将来の自立に向けての手助けをしていくことだと思っています。

 そのためには、「①療育的な専門知識・経験」・「②現場で実際に使えるツールやアプリケーション」・「③本人の気持ちになって常に創意工夫する想像力」のいずれかが欠けても、適切な支援は難しいと考えています。 ジョー研Blogでは②がメインテーマとなりますが、その裏づけのとしては①が必要になりますし、③については私も自閉症児の親ですから、ある意味では最も大切にしていることです。

3.そのための手段は?
 TEACCHプログラムで行われている療育では、この3つの項目のいずれにも重きを置いていると理解していますが、特に①などは、②や③の「精度を上げる」「バラツキを抑える」ためにも必要な気がしています。

4.ジョー研Blogが大切にしていること
 最近では、本だけでなく、インターネットの普及により、自閉症や発達障害に関する専門知識も比較的簡単に手に入るようになりました。 親は、わが子の障害を知ってから、それこそ必死に情報を収集しますし、私も基本的には本、セミナー、インターネットくらいしか情報源はありません。

 ただ、自閉症児への療育的な専門知識や技術(PECSなど)を知ってしまうと、つい、「それ自体が目的」になってしまう場面に遭遇することがあるのも事実です。 またこれらは、私自身も陥りやすいことだと考えています。仕切り壁や絵カード、タイムエイドなどのツール、もしくは、机上課題や行動分析に基づいた支援プログラムの作成もろもろ。これら自体が目的となってしまっては、本末転倒ですよね。

 支援技術は目的を達成するための「手段」であり、大切なことは「自分たちがしていることは自閉症児・者本人の生活のどの場面に貢献できているのか?」 これを常に考えていくことだと私は思っています。
 
 ジョー研Blogでは、Blogタイトル画面のサブタイトルにもあるように、
「だれでも使えて、発達障害の本人が楽しんで成長・生活できる支援グッズ、療育方法を研究開発しています」 を常に念頭に置いています。 支援技術やツールはあくまで手段であり、これら支援ツールの開発や使い方の提案をしていくことに、これからも注力していきます(*^^*)

【今回の記事を書いたきっかけ】
 私は某企業の製品開発部門で、構造系の数値解析(CAE)の専任エンジニアとして働いていますが、他の分野(療育とか福祉とか)についても、職場での経験や自分の専門分野に置き換えることが多いんですね。

 今回、電通国際情報サービスのCAE関連の記事の中に、「あ~、これって似たようなこと言ってるよなぁ」 と、私が以前から記事にしたかった内容の一つが書かれていたので、それと同じような記事の構成で今回書いてみました(^^  「枠組み」があると、書くのは楽ですね~。 オッ!これも支援のヒント(キーワード)になりそうだぞ 

φ(..)・・・・ では。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.15

■【療育・教育】コミュニケーション・サンプル [No.61]

 今年に入って早々、改めてPEP-Rなどを実施している私ですが、それは、昨年からず~っと滞っていた、セイヤ君への取り組み内容を組立て直すためです。私自身、セイヤ君の発達度合いをきっちりと把握出来ていない状態では、適切な関わりもできませんからね。

 というわけで、今回は個別支援プラン作成前の必須項目ともいえる、コミュニケーション・サンプルについてご紹介します。

[コミュニケーション・サンプルについて] 
自閉症療育ハンドブック 佐々木正美(著)より引用

 自閉症児は、環境や情報の意味を理解する機能に重大な欠陥を持っている。およそ、彼らは周囲にいる一般の人のようには、周囲の世界を見たり感じたりはしていない。そのために、彼らの知覚や解釈のしかたを詳細に理解して、環境が自然に症児たちに提供する刺激や、われわれ療育者が提示する情報などの意味するものと、彼らが受け取って了解するものとの間にあるギャップを丁寧に埋めていく作業が、治療や教育の前提になる。

 この前提作業の一つに、コミュニケーション・サンプルを取るという方法がある。

         ~~  中略  ~~

 具体的には、自閉症児がどんなやり方で、どんな内容のことをこちらに訴えてこようとしているのか、また、こちらから症児に何かを伝えようとした場合、どのような内容のことを、どのように工夫するとその意図や意味を正確に伝えることができるのか、あるいは、どのように工夫しなければ、こちらの意思や気持ちを正しく伝えることができないのかということを、確認したかぎりの例を記録するものである。

 以上のように、サンプルの記入用紙こそ一定のフォームがあるものの、最終的には観察力がものを言いそうですから、結果的にはインフォーマルな評価といえるのでしょうかね。 改めて、自閉症児のための療育者や教師には、卓越した想像力と感性が求められるんだな、という気がします。

 で、わが家の話に戻しますが。とりあえず、今回は学校と家庭内で一週間程度サンプルを取ってみることにしています。この2日間、セイヤママに取ってもらったサンプルを見せてもらったところ、なかなか、有益な情報が満載でした。(ここで、どれだけ本人からのシグナルを読み取れるか?が鍵になると思いますが、難しいものです) 「これはきっと、○○みたいなことが影響しているんだろうね~」などと、どのくらい的を得ているかは別として、ついつい夕食後の会話も盛り上がり気味です(^^

 また、大した物ではありませんが、今回作成したサンプルシートをダウンロードできるようにしておきました。「やってみようかな?」と興味をもたれた方はご利用ください(^^)

「コミュニケーション・サンプル記入用紙」をダウンロード

 来週からは、カード系の机上課題(私なりの作成方法・留意点も含め)や簡単支援グッズを連続で紹介したいと思っています。また、何か具体課題を設定した上で、blogらしく、ほぼリアルタイムで家庭内での取り組み状況や効果を紹介するのも面白いかな?と考え中。

 あとは、今年のハイテク系支援ツール開発もそろそろスタートしたいと思っていますが、時間的にどこまで出来るかなぁ、、、これについては今のところ、年末のATACを目標にしています(*^^*)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.08

■技術よりも大切なこと ~「技法に走らない」の真意~ [記事No.3]

 もし、先週の予告を楽しみにしていた読者様がいたら、ごめんなさい!最近、ある事について思う場面が立て続けにあり、どうしても書いておきたい事があります。おそらく、専門知識や支援技術よりも、もっと、もっと大切なこと。発達障害のある子どもの学習・生活サポートをする上で、私が常に大切にしている気持ちです。

続きを読む "■技術よりも大切なこと ~「技法に走らない」の真意~ [記事No.3]"

| | コメント (13) | トラックバック (2)

2004.10.29

■【療育】太田stageについて (その1)

 「療育・教育」カテゴリの過去記事の中で度々紹介している太田stageですが、実は周りの方々から質問を受けることが結構あります。太田stageの詳細については、既にお勧めの本が出版されていますので、手っ取り早くはそちらを読んでもらうのが良いかと思いますが、とは言ってもそれでは身も蓋もないので、私がセイヤの療育に太田stageを参考にしている、いくつかの理由・ポイント等を紹介していきたいと思います。 

続きを読む "■【療育】太田stageについて (その1)"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2004.10.14

■【自作教材】100円均一ショップの活用♪

 自閉症児の療育・教育を行う上では、その障害特性を考慮した上での教材が欠かせません。とにかく市販のもので間に合うようになるには、ある程度本人の認知発達も必要であるため、机上課題の教材そのものを作る時もありますし、環境を整えるための道具を作成する時もあります。

 そして、そんな時に重宝しているのが、「100円均一ショップ」です(^^)v 最近の100均ショップは木材やアクリル板なども揃いますから、よっぽどの大物材料でなければ、ホームセンターまで行かなくとも揃います。何と言っても価格が魅力です♪ 

 先日も、近所の100均ショップで2000円以上の買い物をしてきました(^^ 今回の工作は自閉症療育においては定番ものではありますが、個人的に少し見直したい部分があり、現在ボチボチと製作中です。

今回、購入した100円商品の数々
100en.JPG

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2004.08.29

■【IEP】自閉症児の発達記録のススメ ~本物のIEPを目指して~

 自閉症児の特性を考慮した効果的な療育・教育を行なう上では、TEACCHで紹介されているような生活環境や指導手立ての「構造化」が欠かせないと言うことは、今までの私の経験からも実感しています。

 ただ、私がセイヤの療育に試行錯誤しながら取り組んでいる中で、最も難しいと感じているのは、「構造化」のアイディアではなく、適確な「評価」や「目標設定」など、「IEP(個別教育計画)」に含まれる要素ですネ。

 'IEP'については、学校教育の現場でも必要と認められてはいますが、自閉症などの発達障害の特性を分析しながらの、「本物のIEP」がどこまで標準的に実施されているのか?私は知りません。ちなみに、学校の中だけ、家庭の中だけ、で実施しているようなIEPは、本当の意味でのIEPではないのでは?と思っています。

 また、IEPの形だけマネて、お茶を濁してしまっている例も意外に多いのではないでしょうか。というか、我が家は未だこのレベルです (^^;

 そうは言っても、効果的なIEPは必要不可欠であるし、一朝一夕では無理なわけですから、今後、Blogで我が家の取組みを紹介していきながら、少しずつ「本物のIEP」に近づけるように成長していけたらいいなぁ、などとも考えています。

続きを読む "■【IEP】自閉症児の発達記録のススメ ~本物のIEPを目指して~"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.08.15

■【PECS実践】ファイルのサイズについて悩み中・・・

 夏季連休を利用して、セイヤの発達記録をまとめたりしていた関係で、Blogの更新が滞っていました(^^ヾ あまりにもマイペースで申し訳ありませんが、なにより楽しく継続していきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします♪

 ところで、アクセス解析を久々にチェックしてみたのですが、検索ワードに「PECS」がそこそこ多いことに気が付きました。で、このBlog内のPECS記事ですが見事に滞っていますので、しばらくは意識的に「PECS」の実践報告もしていこうと思います。

続きを読む "■【PECS実践】ファイルのサイズについて悩み中・・・"

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2004.06.26

■【書籍レビュー】 自閉症児の育て方―笑顔で育つ子どもたち-

このblogサイトにリンクしている「But He is Beautifulの掲示板」で、「自閉症児の育て方-笑顔で育つ子どもたち-」渡部 信一 (編著) を読んでの、面白いコメントが書かれていました。というか、個人的には「やっぱり」という感じでもあります。

 この本では、

「今、一所懸命がんばっている「訓練」は、本当に私の子どもの幸せにつながるんだろうか? 日々の訓練の中で、ふとそのように感じ、訓練に頼らない障害児の育て方を選択したお母さんたちからのメッセージ。」

 として、4人の自閉症児の母親を紹介し、それぞれの体験談や子育てに対する考え方が書かれています。その4人の母親のひとりとして、But He is Beautiful の「こうままさん」も登場しています。

 で、掲示板に書かれていた、私が「やっぱり」と感じたコメントは、『「何がいいのかわからなくなった・・」という先生もいましたよ』 と言うものです。

続きを読む "■【書籍レビュー】 自閉症児の育て方―笑顔で育つ子どもたち-"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.05.29

【教育】「自閉症」理解のための授業

 「自閉症」の特徴や支援のあり方をメインストリームの子ども達(=健常児)に理解してもらうにはどうすればいいのか?これは、私自身も時々考えるテーマであり、セイヤの通う小学校でもそろそろ実施して欲しいと思っているところです。また、自閉症児の「きょうだい児」に対して、障害のことを理解してもらうためにも必要なことなのかもしれません。

 子ども達に「自閉症」や「発達障害」のことを理解してもらおうとした時に、いくら内容が素晴らしいとは言っても、(著者)ローナ・ウィングの「自閉症スペクトル」を薦めるわけにもいきません。今までこの手の課題で参考になったのは、ダダ母さんがお子さんの小学校で実施したと言う授業内容のお話です。(3年程前に鈴鹿市の講演会で聴きました)

続きを読む "【教育】「自閉症」理解のための授業"

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.05.03

■自閉症児の部屋

 療育・教育ネタとしての「PECS実践」の掲載が遅れていますので、その繋ぎとしてセイヤの学習風景を紹介します。自閉症児が落ち着いて作業に取り組むための必要な「構造化」はそれぞれ個人の状態によって異なってくるとは思いますが、やはり根っこは「自閉症スペクトル障害」ですから、障害特性を考慮したそれなりの構造化は必要と考えています。

 ドラマ「光とともに・・・」で自閉症に対する関心も広まってきていると思いますし、世間の人たちに実際の自閉症児の部屋の一部を紹介するのも面白いかなぁ、と言うことで。

続きを読む "■自閉症児の部屋"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.26

■PECS実践(その2)~フェーズ1(準備編)

 PECSを勉強していると応用行動分析(applied behavior analysis 以下ABA)の原理が随所に生かされていることに気が付きます。ただ、ABAはかなり深い知識がないと正しく使うのが難しいかなぁ、と言うのが私の感想です。

 ABAは強化(好子)や罰のタイミング・量、刺激制御のバランスなど、私のような親が正しくに学ぶにはボリュームがあり過ぎるかな?私なんて、ABAに関しては「出来たら直ぐ誉める(少しずつフェードアウト)」、「悪い行動は無視する(消去法)」「良い行動に導く」くらいしか、実際の場面では生かせていない気がします。

続きを読む "■PECS実践(その2)~フェーズ1(準備編)"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.12

■【構造化】やっぱり落ち着く■

 自閉症児の療育において「構造化」は欠かせないものですが、その代表例の一つである「仕切り壁」を職場の自分のデスクにも付けちゃいました(^^)

desk.jpg
これでも、綺麗にした方です(^_^; 

続きを読む "■【構造化】やっぱり落ち着く■"

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.09

■PECS実践(その1)■  

自閉症児のコミュニケーション能力を支援するための指導プログラムとして「PECS(Picture Exchange Communication System)」と言うものを最近よく耳にすることが増えました。これは、既に欧米では急速に広まっているコミュニケーション指導のプログラムであり、ノースカロライナ州のTEACCH部でも採用されているものです。
(注:TEACCHプログラムは一定の手法ではありません)

続きを読む "■PECS実践(その1)■  "

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.03.05

■タイマーの使い方■

 以前記事にした「公文の時計」を使って、「時計の読み」と、あわよくば「時間の概念」も向上するといいなぁと思っていたのですが、その時に先ず最初にどうやって使おうかを考えてみました。

 時計に限らず、何でもそうなのですが私がセイヤに何かを教える時に特に気をつけているのは、以下の3点です。
①最初が肝心!失敗させない 
→自閉症児は特に失敗体験が残るから
②どうやって興味をひくか? 
→誰だって興味のないものはやりたくないから
③本人が得をするには?
→「得する」ことは、学ぶ意欲が湧くし、集中力も増すから 

続きを読む "■タイマーの使い方■"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.01.07

■問題行動???■

今更ですが基本的に私は自閉症児の味方です。しかし、味方とは言っても何も根拠がなくて意見を述べたりしているわけではありません(念のため)。そんなわけで、今回は自閉症児の療育・教育をする上でよく耳にする『問題行動』について書いてみます。

その前に、ちょっと待ってください!何かこの言葉を一方的に「問題行動を起こす子どもが悪い」もしくは「親の育て方が悪い」というような意識で使っている人、思っている人はいませんか?

自閉症児(者)の問題行動は、ほとんどの場合、本人のせいではないと思っています。それは、自閉症児の多くの問題行動と言われるものは「周囲の人間の行動などから学んだもの」であるから。いずれにせよ、全ての問題行動には必ず原因があるはずです。表面的な行動だけを見て 叱ったり、注意しても全く効果はありません。場合によっては逆に強化されます。 これについて自閉症療育では度々「氷山モデル」として解説されます。 

また、それほど問題でもないこと(ちょっとした本人のこだわり)にメインストリーム(=健常者)の価値観で「大人の方がこだわっている」こともあるかと思います。
---------------------------------------------------------------------
それでは、いくつか具体例を出してみます。

◆◇◆問題行動(その1) 「所有者の区別」◆◇◆
 【ありがちな大人の意見】
・この子(自閉症児)は、人の物と、自分の物の区別もつかないんですよ。他所の子の「おもちゃ」や食べてる「アイス」を横から奪い取っちゃうこともあるし。

 【考えられる原因】
その子(自閉症児)の周りの大人は、その子が食べ物を残した時に「もったいない」と考えて、代わりに食べてしまったり、別の子にあげたりしたことはないだろうか?自閉症児の特性として、「場の使い分けが苦手」というものがあります。「家では良いけど、外では駄目」とか言い聞かせるのは難しいです。また、それを具体的に分かり易く教えることも難しいですよね。いっそのこと、「正しい見本」だけを見せて、教えた方が良いかと思います。(本当に子どもは良く見ています。自閉症児は特に見たまま覚えます。 まさに It's a picture worldです)

◆◇◆問題行動(その2) 「奇声」◆◇◆
 【ありがちな大人の意見】
この子は「奇声」がとにかく多いんです。突然大きな声で「キー!」とか「キャー!」とか叫ぶので周りの人がビックリするし、お店などではとても恥ずかしいです。

 【考えられる原因】
自閉症の人はそれぞれ独特の感覚を持っています。一つ一つゆっくり話せば問題ない人でも、連続で話しかけると思考が止まってしまう人もいるようです(ロースペックのPCみたいな感じ?)。もしかしたら、処理しきれなくなった言葉はゴミのようになって意味は分からないけれど文字だけが頭の中に残っているのかもしれません。その子どもは「奇声」をあげることで頭の中を掃除していると言う事さえ考えられます。

さながら、ノミを「ブルブルッ!」と振りはらう犬の行動に近いかもしれませんね。では、どうするか?ノミ防止の首輪を付けてあげるように、この子の場合はゴミの原因となる連続的な言葉かけを止めれば効果があるかもしれません。

この子どもへの連続的な声かけは単なる「虐待」です。(自閉症児への心理的虐待については「カイパパ通信blog☆自閉症スペクタクル」でも触れています)その上、自己防衛のための「奇声」に対しても叱られるとしたら、この子はどうすれば良いのでしょうか?犬なら確実に噛み付くと思います。(そうすると、自閉症児(者)は理不尽にも「他傷がある」とレッテルを貼られることもあります) 

◆◇◆問題行動(その3) 「ぴょんぴょん」◆◇◆
 【ありがちな大人の意見】
この子は歩道で信号待ちの時、赤信号の間ず~っと「ぴょんぴょん」と飛び跳ねるんです。青に変わると平然と歩き出すのですが、周囲の目もあるのでとても恥ずかしいです。

 【考えられる原因】
その子が自分で不安を落ち着かせるために編み出した「技」だとも考えられます。まぁ、周りの視線も気になると思うけど慣れましょう。自閉症児の親・支援者はそのくらい図太くないと勤まりません(^^) 誰にも迷惑掛けていないわけだし、安全に横断歩道を渡れるのだから先ずはそのままにした方が無難です。下手に押さえ込んでパニックを誘発させるよりはマシだと思います。 後は、その子の目線や飛び方などをよ~く観察します。何か別の方法で不安を解消できる方法を考えてあげた方が良いと思います。

人それぞれ不安になる感覚に理屈はないはずです。高所恐怖症の人は理屈抜きに「高い所がダメ」ですもんね。(Tamagoは極度の高所恐怖症です) とは言っても自閉症の人の感覚の偏りは、私達の程度問題ではすまされないほど著しいので特別な配慮が必要なのでしょうね。
------------------------------------------------------------------------
尚、TamagoBlogで書いている内容は私自身に改めて言い聞かせるつもりでも書いています。「ありがちな意見」ですから、うっかりすると誰だって落ちいる可能性があります。また、決して「こうあるべきだ」などと人に押し付けるつもりは毛頭ありません。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.01.06

■言葉掛けを意識的に減らす■

私が自閉症児と接する上で「気をつけている事」と、機会があれば皆さんに自閉症児(者)と接する時に「試して欲しいこと」を書きます。

◆◇◆ Tamagoが気をつけていること◆◇◆
【悪い声掛け例 と 自閉症児の声】
自閉症児に対する声掛けのNGとして、よく言われるのは主に以下の三点です。
①否定語は出来るだけ使わない。
(例:○○しちゃダメ、イケマセン!)
[自閉症児の声を代弁]→じゃあ、僕はどうすれば良いんだ!

②曖昧な表現は避ける。
(例:あれ、それ、ちゃんと、みんな)
[自閉症児の声を代弁]→「あれ」ってどれ?、「ちゃんと」ってどうするの?、「みんな」って誰と誰と誰?

③長々とした言葉掛けはしない。
(例:あー、だめだめ そんなことしたら皆が困るでしょ、ちゃんと座ってなさい!)
[自閉症児の声を代弁]→そもそも僕は言葉が苦手なの!簡明に伝えてよ!
-------------------------------------------------------------------------
【良い声掛け例 と 自閉症児の声】
そこで、自閉症児への声掛けのポイントとしてよく言われるのが主に以下の三点。  
①肯定的な声掛け。
(例:○○します。○○なら○○しても良いです。)
[自閉症児の声を代弁]→はい、○○します。

②具体的な声掛け。(例:机の上に皿を置きます。)
[自閉症児の声を代弁]→机の上に皿を置きました。

③必要最小限の機能的な声掛け。(例:座ります。)
[自閉症児の声を代弁]→座りました。
-------------------------------------------------------------------------
もちろん、言語理解の程度によってゼスチャーや文字カード、絵カードも併用します。私は最近、カードを持ち歩くにも限界があるので、「メモ帳」と「エンピツ」でその場で書いています。個人的には「絵は下手でも通じる」と言うのが経験の中で実感していることです。

以上のことは、自閉症療育の専門書やサイトなどでもよく見かける内容ですが、自閉症児の声をTamagoが代弁してみました。(少なくともセイヤはそう言いたいのだと思う。うん!)

次に私の経験の中で思ったこと。機会があれば「試して欲しいこと」を書きます。

◆◇◆Tamagoの経験から(数人の自閉症児での実践から)◆◇◆
【声掛けなしで自閉症児と接してみる】
先ほどは「声掛け」についてのポイントを書きましたが、あえて自閉症児と接する時に「声掛けなし」で接してみると、色々と発見があるかもしれません。私がこれを試して思ったこと、効果、は以下の通りです。

【思ったこと】
・自分が普段いかに不必要な言葉かけをしているのか実感できた。(この時、私はものすごく反省しました)

【効果】
・セイヤが机上課題で落ち着いて座っていられる時間が、飛躍的に伸びた。
・最低限必要な言葉掛けが何かを実感できた。(母国語以外を習得した人はなんとなく分かるかも?)

例えが適切かどうか分かりませんが、「トムとジェリー」のアニメが良い例だと思います。あのアニメは、「言葉なし」でもストーリーが分かるし、気持ちも伝わる。言葉だけが、コミュニケーションの方法ではないと言う証拠だと思います。 コミュニケーションが「楽しい」「便利」と自閉症の本人が実感してこそ、言葉のコミュニケーションも向上するんだなと言うことを私は実感しています。 

~ セイヤの机上課題の様子です(^^) ~
kadai1.JPG

| | コメント (4) | トラックバック (0)